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共催 演劇

世界演劇講座Ⅹ

平成27年6月22日(月)~平成28年2月8日(月)

申込締切
5月31日(日) ※必着

平成27年
6月22日(月)
7月6日(月)
9月14日(月)
10月26日(月)
12月14日(月)

平成28年
1月18日(月)
2月8日(月)

各回19:15~21:00 《全7回》

 


 

世界演劇講座は、「次代を担う演劇人」を育成します。

20世紀は戦争と革命の世紀と言われます。未曽有の世界大戦を2度経験し、大量虐殺や核兵器の使用、脱植民地闘争や民族の自立、第三世界の独立といったように、わずか百年で実に様々な歴史を我々は経験してきました。他方で、資本主義の進展と行き詰まり、社会主義、共産主義の革命、冷戦の始まりと終焉を迎え、21世紀に入ると、宗教やテロリズム、地球規模での資源の枯渇や環境の変化など、さらに世界は複雑な対立構造の中に投げ込まれました。こうした歴史に演劇はどう対応したのか。
20世紀演劇はそれまでの演劇への反省から、根源的な読み直しが開始された世紀でもありました。科学の発達による芸術とテクノロジーの新たな組み合わせ、都市や国家の再編、前衛と実験の展開から演劇というジャンルの更新と役割の変化は、もはや後戻りのきかない、不可逆的な歴史を歩み始めたとも言えます。
チェーホフに始まる20世紀演劇は、ブレヒト、アルトー、ベケットという三人の革新的な演劇人を核に推移し、1960年代には世界的な同時性で、肉体=身体による演劇の革命がなされました。1920年代のアヴァンギャルドによる(第一次)演劇革命に続く、ネオ・アヴァンギャルド演劇の革命です。資本主義がいっそう侵攻した1980年代には、情報化社会の到来とともに、演劇の枠組みがゆるやかに解体し、パフォーマティヴな領界侵犯的な表現が生まれました。他方で、アメリカが存在感を増し、オニール、T・ウィリアムズ、A・ミラーなどが活躍し、ブロードウェイを中心にしたミュージカルが席捲して商業主義と結びつき、巨大な産業になったのも20世紀演劇のもう一つの特徴でした。
このように、演劇はつねに変化しつつ生まれ変わり、時代の危機に直面しながら、時代への格闘を継続してきたと考えられます。
そして21世紀に入った今、宗教や戦争といった一触即発な状況が生まれ、われわれ日本人もグローバル化が進んだ国際社会の真っただ中に押し出されつつあります。
演劇や芸術、文化の状況を考えることは、とりも直さず、世界の中の自分たちを考えることです。それが、20/21世紀を扱う今回の主旨です。

講座は、前半は問題提起のレクチャー、後半はビデオなどを見ながら、受講生とのディスカッションを中心に進めていきます。

 


 

第1回(6月22日):チェーホフとロシア演劇

第2回(7月6日):ブレヒト革命と抒情詩的演劇

第3回(9月14日):アルトーと不可能性の演劇

第4回(10月26日):ベケットと不条理演劇

第5回(12月14日):60年代‐肉体/身体による演劇革命

第6回(1月18日):80年代のラディカリズム

第7回(2月8日):ポストドラマ演劇と未来形の演劇

 


会場/カルチャールームB

対象者/年齢や演劇経験は問いません。

定員/25名 ※申込順

受講料/7,000円(全7回) ※各回1,500円。ただし、定員に達した場合はありません。

主催/世界演劇講座

共催/アイホール、近畿大学文芸学部

講師

西堂 行人[にしどう・こうじん]
1954年東京生まれ。演劇評論家。近畿大学文芸学部舞台芸術専攻教授。70年代末からアングラ・小劇場運動に随伴しながら批評活動を開始。 80年代後半から海外に出て、演劇祭などを視察し、独自の世界演劇論を構想。 90年より、ハイナー・ミュラーのプロジェクトを組織し、2002年と03年に「ハイナー・ミュラー/ザ・ワールド」を金沢と東京で開催。 また韓国との演劇交流を90年より始め、現在「日韓演劇交流センター」の副会長を務める。 著書に『演劇思想の冒険』『ハイナー・ミュラーと世界演劇』『韓国演劇への旅』『現代演劇の条件』『劇的クロニクル』等。

笠井 友仁[かさい・とものり]
1979年生まれ。宮城県仙台市出身。演出家。エイチエムピー・シアターカンパニー所属。NPO法人大阪現代舞台芸術協会理事長。日本演出者協会会員。代表作に『ハムレットマシーン』(02年)、『traveler』(05年)、『Politics! Politics! Politics and Political animals!』(10年)などがある。05年に「日本演出者協会若手演出家コンクール優秀賞」受賞。07年に京都芸術センター舞台芸術賞にノミネート。 08年にTheatertreffen(ベルリン演劇祭)のインターナショナルフォーラムに参加。14年にアイホールにて上演した『アラビアの夜』の演出にて「文化庁芸術祭新人賞」を受賞。

申込方法・お問い合わせ

・世界演劇講座
 kasai.tomonori@gmail.com
・アイホール
 TEL:072-782-2000
電話またはメールにて以下の必要事項をお伝えください。
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