Take a chance projectに新しいアーティストが登場します!
「痛みの哲学、接触の技法」をコンセプトに、既存の舞台にとどまらない活動で注目を集める<contact Gonzo>。
ストリートから劇場へ、新たな挑戦がスタートします。


日々の生活の中で生まれる、何かしらの「意志」は必ず相手に伝わる必要がある。 秘めた意志というものもありますが、それもいつか発露されるために今は秘められています。 問題はそれをどう届けるのか。いつも体を使い限界まで接触を試みる僕達は「戦い」ということをキーワードに いろいろな武器や道具の開発、動き方の開発をして、それがどう相手に届くのか、もしくは届かないのか、 ということを作品化します。

contact Gonzo 塚原悠也



地域を結ぶ「みんなの劇場」創造事業
関西を拠点とするパフォーミングアーティストとの共同製作事業 “Taka a chance project027”
contact Gonzo『Musutafa United V.S. FC Super Kanja』

出演=塚原悠也、mikahip-k、加藤至、金井悠、臼井沙代子、松見拓也、小林正和、ほか


日時:2011年12月16日(金)19:30、17日(土)19:30
※開演1時間前より受付開始。入場整理券を発行します。
※開場は開演の30分前。

インスタレーション&ミニ・パフォーマンス
12月18日(日)13:00~18:00
※予約不要・無料

料金(全席自由)
前売2,000円、当日2,300円  
※未就学児童の入場はご遠慮ください。

チケット取扱 
チケットぴあ Tel:0570-02-9999 [Pコード:416-231]http://t.pia.jp/
アイホール Tel:072-782-2000 info@aihall.com
JCDNダンスリザーブ(オンラインチケット予約)http://dance.jcdn.org/

お問い合わせ・会場
アイホール(伊丹市立演劇ホール)
〒664-0846 兵庫県伊丹市伊丹2-4-1
Tel.072-782-2000 Fax.072-782-8880

平成23年度 優れた劇場・音楽堂からの創造発信事業
助成:財団法人アサヒビール芸術文化財団、財団法人セゾン文化財団
主催:公益財団法人伊丹市文化振興財団・伊丹市


演出ノートより
「Musutafa」と「Super Kanja」は両方、これまで僕たちが滞在した移民街の<象徴>からチーム名をとりました。 この作品は、ふたつの集団をつくり、ふたつの要塞をつくり、戦うことを実際にやります。 戦いが始まるところから、休戦したり、誘拐されたり、何かを投げたり、各々が戦う理由をあとから考え、隠れたり、避けたり、 戦車が遅かったり、木製の投石機が失敗したり、不可解な武器があみ出され、届かず、状況を待ったりしながら作品を進めます。
シンガポールでは、パキスタンからの労働者が狭い部屋に10人ぐらい住んでいたりする「リトルインディア」という地区で暮らしていた時期があり、 みんなも僕らも「Musutafa Center」という、酒以外はなんでもあると言われるところに買い物に出かけます。滞在中、「Mustafa Center」が、 この地域のサッカーチームのスポンサーになり、シンガポール全土で試合をする様子を夢想していました。それは皆があまりにも慎ましく、 一ヵ所に住んでいるように見えたからかもしれません。
そんな折、ベルリンで見た旧西側と東側の、でかい町内戦争のような、何かを叫びながら相手にティーバッグの束を真剣に投げつけたりする、 ゆるやかな戦いに巻き込まれたところから、はじめに出していた別のプランを全部ひっくり返して、この作品は始まりました。
ちなみに「Super Kanja」とは、ベルリンに住んでいたマンションの向かいにあった、セネガル人の店の週末だけのメニュー。


[ contact Gonzo ]
contact Gonzoとは、集団の、そして方法論の名称、つまりローファイなスパークである。 静けさと無。つまり攻撃と防御、その渾然とした両立とその放棄を瞬く間に行う事に美しさをとらえ、活動を行うことを厭わない。 朦朧としながら「痛みの哲学、接触の技法」を謳い、独自の牧歌的崇高論を構築。つまり殴り合ったり、山の斜面を落ちたりする。 その、斜面とは、高さというエネルギーを身体を媒介として、速度に変換し、身体をグログロと揺るがす存在であると考えられる。 身体は言語よりも速いのかもしれない。そういった落下の過程で、インスタントカメラを破壊しながら、誰よりも自分たちに近づく手法 「the first narrative」を開発し、大量の写真撮影をおこなう。そういったものを展示したり、雑誌としてまとめることもする。 最近は斜面そのものも展示に現れ始める。現在は、自分たちで作りながら、電気配線の勉強をしたり、カウンターの丁度いい高さについて考え、 またその過程における必然的な帰結としての「投石機」や「遅い戦車」、「山サーフィン」を開発中。

塚原悠也 [ Yuya Tsukahara ]
contact Gonzo主宰。
1979年京都生まれ。2006年垣尾優と共に「contact Gonzo」を大阪にて結成。公園や街中で、「痛みの哲学、接触の技法」を謳う。 即興的な身体の接触を開始。互いの行為を写真に収める「the first man narrative」という方法を開発し、大量の写真撮影も行い、 映像は動画サイト「You Tube」で即時配信される。'07年大阪パフォーミング・アーツ・メッセ「720@PAMOAWARD」大賞受賞。 同年大阪府立現代美術センター主催の「吉原治良賞記念アートプロジェクト」をきっかけに、ヘルシンキ・南京・ソウル・沖縄の4都市を巡り、 '08年『project MINIMA MORALIA』を発表。以後、舞台芸術と現代美術の2つのフィールドで注目され、「南京トリエンナーレ2008」や 「あいちトリエンナーレ2010」などの国際的な美術展や芸術祭等に参加。 現在、conatct Gonzoは、金井悠、加藤至、三ヶ尻敬悟、小林正和、松見拓也を加えた6人のメンバーで、国内外の様々な空間におけるパフォーマンス、 インスタレーション、マガジンの発行などその活動は多岐にわたる。関西学院大学文学研究科美学専攻修了。大阪在住。