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“基礎から学べる” 世界演劇講座XV
―日本演劇史の分水嶺―

令和2年7月20日(月)~令和2年12月14日(月)

令和2年 7月20日(月)、9月7日(月)、10月12日(月)、11月9日(月)、12月14日(月) 各回19:15~21:00《全5回》

講師/西堂行人(演劇評論家)、笠井友仁(演出家)

西堂行人
笠井友仁

 

 

 

 

 

会場/カルチャールーム
対象者/年齢や演劇経験は問いません。
定員/15名程度(申込順)
受講料/全5回一括5,000円 
※1回ずつの受講もできます:1回1,500円。


演劇評論家・西堂行人が次代を担う演劇人育成のために立ち上げ、今年で開講15年目を迎える世界演劇講座。

今回のテーマは「日本演劇史の分水嶺」

2018年、2019年の2年間、日本演劇史について語ってきました。
1年目は「世界の中の日本演劇」、2年目は「現代演劇史を再考する」をテーマに、古代の演劇の起こりから21世紀以降の演劇の広がりを論じました。
こうした演劇史の中には必ず分水嶺となる事件や事象があり、今回はそのいくつかの事象を取り上げ演劇史の切断と新生面に光を与えていきます。

第二次世界大戦中、関西歌舞伎を守った武智鉄二の活動を起点に、新劇の歴史的役割やアングラ演劇・小劇場運動の動向、小劇場演劇と商業主義との関係性を考察。

毎回、前半は問題提起のレクチャー、後半は映像を参照しながら、受講生とのディスカッションを中心に行います。演劇史を基礎から学び、あなたの観劇体験や作品制作に生かしてみませんか。


【第1回】7月20日(月) ポスト・コロナ時代の演劇の持続可能性
2020年、世界中を襲った新型ウイルスの猛威は、人と人との出会いを阻止し、身体的交感を排除し、演劇という空間芸術の可能性を排撃しつつある。それでも演劇は存続しうるのか。演劇の再定義が求められている。

【第2回】9月7日(月) 伝統演劇と前衛芸術
第二次世界大戦中、関西歌舞伎を自力で保守した武智鉄二は、プロデューサーとしての能力を発揮するとともに、自ら「武智歌舞伎」を演出家として創出した。映画やオペラにも進出した、多彩な活動を展開した武智を媒介に、伝統と前衛の関係を考える。

【第3回】10月12日(月) 新劇は乗り越えられたか
新劇が担ってきた歴史的使命は、近代日本の歴史と深い関わりがある。近代化をめざした日本の文化的・芸術的アンデンティティは、戦後新劇に引き継がれた。歴史的であるがゆえに、ある時期が来ると、歴史的役割を終えてしまったのか。新劇の帰趨を問う。

【第4回】11月9日(月) アングラ演劇の達成と限界
1960年代の激動期に誕生したアングラ演劇は一過的な仇花として終わらなかった。その後一つのジャンルやモデルになったが、今でも風俗的に捉えられているアングラは時代の消長によってどのように変容していくのか。

【第5回】12月14日(月) 運動と商業主義のはざま
1980年代以降の演劇は、実験や前衛精神を失速し、急速に商業主義化した。それは演劇の「成熟」を意味するのか。グローバル化する中、同じ競争原理に立てば資本の多寡によっておのずと勝負はついてしまう。オルタナティヴな演劇はそれでも可能なのか。


主催/世界演劇講座

講師

西堂行人(にしどう・こうじん)
演劇評論家。70年代末からアングラ・小劇場運動に随伴しながら批評活動を開始。80年代後半から海外の演劇祭などを視察し、独自の世界演劇論を構想。90年よりハイナー・ミュラーのプロジェクトを組織し、02年と03年に「ハイナー・ミュラー/ザ・ワールド」を金沢と東京で開催。同じく90年より韓国との演劇交流に力を注ぎ、現在「日韓演劇交流センター」の副会長を務める。主な著書に『演劇思想の冒険』『ハイナー・ミュラーと世界演劇』『韓国演劇への旅』『現代演劇の条件』『劇的クロニクル』『[証言]日本のアングラ』『唐十郎特別講義』(編著)『蜷川幸雄×松本雄吉』 近刊に『日本演劇思想史講義』。17年より明治学院大学文学部芸術学科演劇身体表現コース教授。

笠井 友仁(かさい・とものり)
演出家。79年大阪府八尾市生まれ、宮城県仙台市出身。01年に近畿大学文芸学部芸術学科舞台芸術専攻を卒業。その後、エイチエムピー・シアターカンパニーを結成し、08年3月まで代表を務め、現在まで全作品の演出を担当している。同年、ゲーテ・インスティトゥートの推薦によりTheatertreffenのインターナショナル・フォーラムに招待された。14年6月から20年6月までNPO法人大阪現代舞台芸術協会の理事長を務めた。主な演出作品にアイホール 現代演劇レトロスペクティヴ『阿部定の犬』、メイシアタープロデュース公演 SHOW劇場『少年王國記』など。05年に『traveler』の演出により若手演出家コンクール優秀賞受賞、14年に『アラビアの夜』の演出により文化庁芸術祭演劇部門新人賞受賞。

申込方法・お問い合わせ

下記の電話またはメールにて必要事項をお伝えください。
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・世界演劇講座事務局

 miho.takayasu@gmail.com(高安)
・アイホール
 TEL:072-782-2000(火曜日休館)