次世代応援企画break a leg(ブレイク ア レグ)
アイホールで上演機会のなかった若手表現者に公演会場を提供し、次代を担う才能を応援します。新風を吹き込んでくれる若いエネルギーにご期待ください。




若手支援のための本企画も、今年度で第4回となる。これまで次代を開拓する新しい表現と、アイホールとの出会いは、関西小劇場界に新鮮な驚きを与え続けて来た。今回選出されたのは「匿名劇壇」、一団体のみである。応募総数が少なかったわけではない。群を抜いて「匿名劇壇」なのだった。00年代以降のポストドラマ指向を汲みつつも、現代演劇史を包括的に捉えるしたたかさを併せ持つ。昨今流行りのメタフィクションは、下手をすれば劇であることそのものを取り逃がしてしまうが、作者・福谷圭祐が生身の葛藤の末にたどり着いたであろう自己言及は、劇の疾走感にブレーキをかけることがない。必見である、と言い切って憚ることはない。
アイホールディレクター 岩崎正裕