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令和3年度 次世代応援企画 break a leg

演劇 共催公演

「break a leg(ブレイク ア レグ)」とは、これからパフォーマンスを始める人に向かって「成功を祈る」という意味で用いられるフレーズ。
本企画では、アイホールで上演機会のなかった若手表現者に会場を提供し、次代を担う才能の発掘・育成を目指します。
新風を吹き込んでくれる表現者たちの競演にご期待ください。


多くの公演が中止・延期に追い込まれた2020年であった。窮地に立たされながらも動画配信などの新たな試みに活路を見出だす演劇人の姿は心強い。けれども基本的には演劇は対面芸術である。感染症対策に充分に配慮しながら、そろそろ劇場を開けていくことも必要だと思われる。今回のbreak a legは、本来なら前年度に幕を開けていた二作品が並ぶ。選出された二団体は、共に社会の本質や裏面を見抜く洞察力に優れている。劇団不労社は「信仰」によるコミュニティを描くという。作者・西田悠哉さんの確かな力量には舌を巻く。現代日本の矛盾と断面を鮮やかに見せてくれるだろう。遊劇舞台二月病は一貫して「事件」を追いかける。今回は戦後間もない頃の事件から想を練るという。作者・中川真一さんの憂鬱が、現代社会とどのように共鳴するのか興趣が尽きない。共に新作とのこと。一年間温め続けた作品の、満を持しての登場である。惜しみない拍手を送りたい。

アイホール・ディレクター 岩崎正裕

 

 

きわめて緻密に描写された地域社会の日常が、徐々に緩い毒霧で包みこまれ、気づいた頃にはブラックコメディの荒唐無稽な世界へ誘われる劇団不労社。現実にあった事件へのストイックな取材から、加害者のにじみ出る熱情・悲哀の根源を、執拗かつ朴訥に紡ぎ続ける遊劇舞台二月病。選出の二団体は、ディテールへの過度なこだわりでもって漸次的に劇世界を波及させることに優れていました。
アイホールは日常の空間とは異なり、大きな距離のある空間です。多種多様な現象、情報によって価値観が大きく揺り動かされ全てが瞬時に感染していく不安定な今、距離を保たれた同じ空間の片隅から少しずつ積み上げられていく執心のミニマルな伝播は、日常では得難い劇体験となるでしょう。それはニューノーマルな小劇場演劇の萌芽となるかもしれません。break a leg!

選考委員 泉 寛介(baghdad café)


◆2021年度参加団体

遊劇舞台二月病『sandglass』

封建的なコミュニティと家制度の中で、極限状態に追い込まれた人間の悲哀。
有名な俳優の家で、作家見習いとして住み込みで働く兄と、女中として働く妹。配給を不当に搾取され、作家としての才能も罵倒され続ける日々。“このままじゃ無くなってしまう”というギリギリのところで自分を立て直しては、またすり減らしていく兄妹。まるで砂時計(=sandglass)を返すような、その苛烈なサイクルが破綻したとき“事件”は起きる――。
終戦後まもなくの日本で起きた実際の事件をモチーフに、教科書や資料に残らない人々の生活と地域コミュニティの有り様を、被害者と加害者、それぞれの視点を取り入れて描く意欲作。

作・演出/中川真一
7月3日(土)14:00/19:00
7月4日(日)12:00/17:00

★チケット発売/5月17日(月)~


公演詳細

遊劇舞台二月病[大阪]
2011年、脚本・演出を務める中川真一と松原佑次により結成。実際の事件を類似事件と照らし合わせ、被害者、加害者、傍観者の多角的な視点で、事件のメカニズムを考察し、人間の無力さと変化を劇化。2014年「ウイングカップ4」にて最優秀賞受賞。2016年「應典院舞台芸術祭 space×drama2016」にて優秀劇団に選出。中川真一は『Round』『Delete』にてOMS戯曲賞の最終候補に選出される。
https://nigatsubyou.jimdofree.com/

 

劇団不労社『畜生たちの楽園』

共産主義の極北で狂気とナンセンスが交錯する「集団暴力シリーズ」最新作!
自給自足を基盤とした“革命的楽園”の創建を目指して形成された集団農場「感動純情会タネマキ」。そこでは“精神的指導者”が設けた独自のルールのもと、住人たちは日夜労働に従事し汗を流していた。ある日 “精神的指導者”の世襲を機に内部抗争が勃発。盤石に思われた体制は動揺し、次第に欲望渦巻く共同体の闇が炙り出される……。
目指すべき指針を失ってもなお、自分と他者、そして“世界”を信じ抜くことはできるのか。カルト化したコミューンで繰り広げられる無残な暗黒喜劇から、令和の時代における“信仰”の現在地を探る!

作・演出/西田悠哉
7月17日(土)15:00/19:00
7月18日(日)11:00/15:00

★チケット発売/5月17日(月)~


公演詳細

劇団不労社[大阪]
2015年に代表の西田悠哉が大阪大学の学生劇団を母体に旗揚げ。
現代口語演劇やコント、ホラー映画などを参照軸として、リアリズムをベースに日常的光景から超現実的次元へ物語をスライドさせ、その裂け目から覗いて見える歪な人間模様を滑稽かつグロテスクに描く作品づくりを行う。近年は「集団暴力シリーズ」と銘打ち、ムラ社会的な閉鎖コミュニティを舞台に、共同体に内在する暴力性への考察を試みる。
「應典院舞台芸術祭 Space×Drama×Next2018」にて優秀団体ほか、脚本賞・演出賞など受賞。「KAVC FLAG COMPANY2020-2021」選出。
https://www.furosya.com/


◆中川真一(遊劇舞台二月病)×西田悠哉(劇団不労社)インタビュー 

観劇の前後に、ぜひご一読ください。

http://www.aihall.com/breakaleg2021interview/

 


【参加団体募集‼】
2022年度 次世代応援企画break a leg

アイホールで上演経験のない若手カンパニーを対象に、参加団体を募集します。募集要項など詳細は、応募団体募集サイトでご確認ください。東西問わず、たくさんのご応募をお待ちしております。

応募要項  http://www.aihall.com/breakaleg2022/

[選考委員]
岩崎正裕(アイホールディレクター)
三田村啓示(舞台俳優)

[応募期間]
2021年7月1日(木)~7月19日(月)22:00必着


会場・お問い合わせ
AI・HALL(伊丹市立演劇ホール)
〒664-0846 兵庫県伊丹市伊丹2丁目4番1号
TEL: 072-782-2000 FAX: 072-782-8880
E-Mail: info@aihall.com Twitter: @ai_hall

共催:伊丹市立演劇ホール