平成27年
12月5日(土)19:00
12月6日(日)13:00/17:00
※受付開始/開演の40分前。開場/開演の30分前。
■チケット/
前売1,000円 当日1,500円 【全席自由】
平成27年
12月5日(土)19:00
12月6日(日)13:00/17:00
※受付開始/開演の40分前。開場/開演の30分前。
■チケット/
前売1,000円 当日1,500円 【全席自由】
平成27年
12月11日(金) 19:00
12月12日(土) 14:00/19:00
12月13日(日) 14:00
※受付開始/開演の40分前。開場/開演の30分前。
社会性・実験性の高さと豊かな表現力を兼ね備え、斬新で意欲的な演劇公演で評価を得ている燐光群。今回は、『パーマネント・ウェイ』『いとこ同士』など坂手洋二が描く「鉄道劇」最新作を、実力派女優・渡辺美佐子を迎えてお送りします。
新たな東京オリンピックに向け、天皇のために特別運行された「お召し列車」を一般にも公開して、海外からの来場者への“おもてなし”として走らせようという企画が持ち上がる。
ところが、昭和三十年代、ハンセン病患者だけを乗せる専用列車も、皮肉にも同じ名で呼ばれていたのである。この列車を中心に、日本の「戦後」と「昭和の記憶」を凝縮した「旅」の出来事を、演劇的冒険を駆使しダイナミックに描く新作。
チケット/
前売 一般=3,600円
U-25(25歳以下)=2,500円
高校生以下=1,500円
各券種当日=4,000円
ペア=6,600円(前売りのみ取扱い)
【全席指定】
※25歳以下、高校生以下は要証明書。
※未就学児童のご入場はご遠慮ください。
平成27年
11月28日(土)
12月12日(土)
各回10:00~12:00 ≪全2回≫
※1回のみの単発受講が可能となりました。
振返ってみてください。
自分ではない誰かのために、心をざわつかせた時間があります。
嬉しくなったり、楽しくなったり、走りだしたり、叫んでみたり、寝込んでみたり。 あの不可解きわまりない現象――それは恋。
これは、心ざわつかせたあの人への、届けたかったけれど届かなかった、届けたけれどもう一度届けたい、そんな劇的な言葉をもとに、ちょっと演劇めいたものを作って、いいオトナたちが、エヘヘ、ウフフと盛り上がる。そんなワークショップです。
会場/
アイホール カルチャールームA(2階)
対象/
2回連続受講できる方。
中学生以上
定員/
16名程度(先着順)
受講料/
一括納入:1,000円
1回のみ:500円
※2回連続受講。
※初回時納入。一旦納入した受講料は返金できません。ご了承ください。
※2階連続受講いただくと、よりワークショップを楽しんでいただけます。
主催/公益財団法人伊丹市文化振興財団・伊丹市
助成/一般財団法人地域創造
平成27年
12月20日(日)15:00
※受付開始・開場/開演30分前
★終演後に合評会を行います(司会:岩崎正裕)
伊丹想流私塾の上級クラスとして10年目を迎えた「マスターコース」では、受講生によって多くの長編戯曲が生み出されています。その作品群から、岩崎正裕と中村賢司がおススメする秀作を、ドラマ・リーディングとして上演。新進劇作家とその戯曲を紹介します。第2弾はマスターコース第5期で書き上げた小野亮子の『夜明け前』を上演します。
会場/
アイホール2階 カルチャールームA
料金/
500円 【限定40席、要事前予約】
作品紹介/
『夜明け前』
もう、どうでもよくなりました。
なんやねん。
もう、めんどくさくなりました。
ほんま、あほみたい。
どうしようもなくくたびれて
絶望の中をあるいているくそめんどくさい30過ぎの女、と。
かっこ悪すぎて絶望的な50過ぎのおっさん、の。
夢と現のたわいない色と音と記憶。
蝉の声、踏切の音、ある夏の日の話。
作家プロフィール/
小野亮子(おの・りょうこ)
30歳で演劇と出会う。音楽とプロレスを愛し、俳優としても活動する。マスターコース第5期にて、岩崎正裕と中村賢司に師事。
2008年、堺市民参加型演劇の戯曲講座「ドラマシアターSAKAI塾」(講師:棚瀬美幸、中村賢司)に参加。講座で書きあげた『父は、ゆく』が、翌年、市民劇団「ドラマシアターSAKAI」の『5人の作家の5つの視点』にて上演される。また、「朗読ユニット西表*iriomote*」に書きおろした短編戯曲が、竪穴式サーカスvol.3「べいべぇ」(2009年)や、西表主催ライブ『その歌を歌おうじゃないか』(2010年)でリーディング上演される。
また、ペーニャ大作(ギタリスト、レコーディング・プロデューサー)と、夏目一朗(松山千春のバンドマスター、アレンジャー)のユニットToy Flowerの1stアルバム『腹ふとい』(2015年7月発売)に収録された『どこまでも』の作詞を担当。
主催/公益財団法人伊丹市文化振興財団・伊丹市
平成27年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業
平成28年
1月22日(金) 19:30
1月23日(土) 14:00/19:00
1月24日(日) 12:00/17:00
※受付開始は開演の60分前。開場は開演の30分前。
不条理な会話劇を得意とし、2012年は韓国公演、2013年には全国9都市ツアーを展開するなど、精力的な活動を続けている名古屋の劇団「オイスターズ」。作・演出の平塚直隆は、第16回劇作家協会新人戯曲賞、若手演出家コンクール2011で最優秀賞を受賞し、劇作・演出の双方から注目を集めています。
今回は“嗅覚”によって呼び起こされた記憶を巡る物語や、失われた“味覚”を探す家族劇など、さまざまな感覚をテーマに描く「五感シリーズ」の最新作を上演! どうぞお見逃しなく。
チケット/
前売・当日共
一般3,000円、U24(24歳以下)1,500円、高校生以下1,000円
はじめて割
一般1,500円、U24(24歳以下)750円、高校生以下500円
※要予約、劇団予約のみ
はじめてペア割
はじめての方と一緒に来場の方は、ペアで「はじめて割」を適用
※要予約、劇団予約のみ
【日時指定・整理番号付自由席】
平成28年
11月11日(金)19:30
11月12日(土)14:00/19:00
11月13日(日)14:00
※受付開始/開演45分前
※開場/開演30分前
★10月5日(水)に関連企画「天野天街による演劇ワークショップ」を開催!詳細はこちら
平成28年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業
平成28年
5月28日(土)15:00/19:00
5月29日(日)13:00
※受付開始/開演の60分前。開場/開演の30分前。
※当日、会場にて受付順に入場整理番号を配布
次代を担う表現者の発掘・育成を目的とした“次世代応援企画 break a leg”。28年度第一弾は、京都を拠点に独特のグルーブ感で話題の「夕暮れ社 弱男ユニット」が登場。今、ドイツで注目を集めている新進気鋭の劇作家フィリップ・レーレの戯曲を上演します。
アフリカで摘まれた綿の一片が、中国でTシャツとなり、ヨーロッパへ輸出され、ネットで発信されたことを引き金に、現実が大きく変わっていく・・・。“綿の一生の物語”から、世界のモノの流れと各国で今を生きる人々の姿をうつしだした本作。“北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる”がごとく、グローバリゼーションで起こる些細な出来事から予測不能に変化する運命を描きます。
2011年にハンブルグで初演され、ドイツのミュルハイム演劇祭の観客賞を受賞した話題作を、本邦初、フルサイズで上演。作家と同世代である演出家・村上慎太郎と俳優たちがつくり上げる舞台にどうぞご期待ください。
★「モノ」特設サイトはこちら
チケット/
一般 前売2,800円 当日3,300円
学生 前売2,500円 当日3,000円
※学生は要証明書
【日時指定・全席自由】
平成28年
6月25日(土)14:00★/19:00★
6月26日(日)15:00
※受付開始/開演の45分前。開場/開演の30分前。
★終演後、ポストパフォーマンストークあり(ゲスト:服部貴康)
6月26(日)11:00にリーディング劇『ファミリアー』の上演あり。
“次世代応援企画 break a leg”平成28年度第二弾は、丁寧な取材をもとにリアリティあふれる作品を創作する「ミナモザ」が登場。今年、第23回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞した話題作『彼らの敵』を上演します。
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1991年、インダス川で僕は誘拐された。
44日間の監禁生活。砂と水しかない場所。あいつは昨日殺された。僕は気が狂いそうだった。
だからなるべく小さなことを考えた。おばあちゃんのこと、大学の履修登録のこと、松屋の牛丼のこと。そうしている限り、僕は僕のままでいられた。
44日後、僕は帰国した。僕はいつの間にか有名人だ。
日本中からたくさんの手紙が届いた。太陽にかざせば「死ね」という字が浮かび上がって来るファンレターだ。
パパラッチたちは今日もアパートの前にいる。
それからいくつかの季節が過ぎた。「銃口」を向け続けられた僕は、ある日、「銃」を手に入れた。
僕は引き金を引くことにした。
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1991年、パキスタンのインダス川で川下りをしていた日本人大学生3人が強盗団に誘拐される事件が起きます。3人のうちの1人である服部貴康さんは帰国後、週刊誌のカメラマンに追われ、 激しいバッシングにさらされ、苦悩する日々を送ります。しかし、彼が大学卒業後に選んだ道は、まさにその「週刊誌カメラマン」でした。これは「私」と「彼ら」の中にある「敵」をめぐる物語です。
事件に遭った本人への取材をもとに執筆された本作。瀬戸山美咲による緻密な戯曲と俳優たちの確かな演技で、人々の中に潜む「敵」とは何かを浮き彫りにします。
チケット/
一般 3,500円
学生 2,000円
高校生以下 1,000円
【全席指定】
※学生・高校生以下は要証明書
◎リーディング劇『ファミリアー』 動物愛護センターに辿り着いた犬たちと人間たちの運命をめぐる物語。 原案|服部貴康『ただのいぬ。』 作・演出 |瀬戸山美咲 出演|西尾友樹(劇団チョコレートケーキ) 大原研二(DULL-COLORED POP) 中田顕史郎 ※上演時間40分。終演後、ポストパフォーマンストークあり。 チケット料金|一般1,000円、学生・高校生以下500円【全席自由】 |
平成28年
7月1日(金) 14:30 / 18:30
7月2日(土) 11:00 / 14:30 / 18:30
7月3日(日) 12:00 / 16:00
※受付開始/開演の60分前。開場/開演の30分前。
チケット/
前売3,500円
当日4,000円
【日時指定自由席】
平成28年
12月17日(土)19:00
※受付開始・開場/開演30分前
★終演後に合評会を行います(司会:岩崎正裕)
伊丹想流私塾の上級クラスとして11年目を迎えた「マスターコース」では、受講生によって多くの長編戯曲が生み出されています。その作品群から講師の岩崎正裕と林慎一郎が選んだ優秀作を上演。ドラマ・リーディングの手法とさまざまな演劇的実験を取り入れた新しい上演形式で、戯曲の新たな魅力を引き出し、新進劇作家とその作品を紹介します。
会場/
アイホール カルチャールームA(2階)
料金/ 500円【要事前予約】
※座席数に達しましたので、受付を終了しました。
作品紹介/
Ephemeral( ifémərəl)・・・英)[ 形容詞] つかの間の, 刹那の, はかない
鏡の世界に入っていく女の子、小競り合いを繰り広げる森の中の生き物たち、秋の夕暮れに現れるウサギ面の女、茶室で問答を交わす亭主と客・・・厖大で途方もない宇宙のなかで、人々は“つかの間の生” を営んでいる。
わたしたちはどこから来て、どこへ行くのか。生きる瞬きを掬い取る、大真面目で滑稽、奇妙でチグハグな、めくるめく世界の物語。
作家プロフィール/
喜出夏代(きで・なつよ)
エッセーを詩人・井上俊夫に、小説を作家・木辺弘児に学ぶ傍ら、演劇が好きで戯曲を読みあさる。そんな折、伊丹想流私塾を知り、長年挑戦したいと思っていた戯曲創作を始める。マスターコース4・9・10 期で、岩崎正裕、中村賢司、林慎一郎に師事。本作は9 期在籍時に執筆した作品を改稿。
平成28年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業
平成28年
7月8日(金)19:00
7月9日(土)13:00/18:00
7月10日(日)13:00/18:00
7月11日(月)14:00
※受付開始/開演の60分前。開場/開演の30分前。
※ご入場は前売券(事前精算)、予約券(当日精算)、当日券の順になります。
【出演者降板のお知らせ】
出演を予定しておりました土橋夢子は、体調不良のため降板することになりました。ご了承ください。
民族楽器の生演奏、歌やダンスなどさまざまな舞台手法と「言葉」を組み合わせ、イマジネーション豊かな作品を創作する、ニットキャップシアター。今回は、サドやバタイユの著作を翻訳・紹介し、前衛芸術にも深い造詣を持つ異端の仏文学者・澁澤龍彦の短編小説を原作とした群像劇を上演します。文学のみならず、芸術・魔術・オカルティズムに至るまで、幅広いジャンルにおける豊富な知識を持って描かれた幻想的な作品世界を舞台に立ち上げます。
舞台は華やかさと騒乱渦巻く平安末期の京。当世の流行歌「今様」をモチーフにした音楽、雅で優美な舞いや踊りを盛り込み、総勢34名の出演者で壮大な“夢物語”をつくり出します。劇団独自の表現を進化させた「ガラパゴスエンターテインメント」をどうぞお楽しみに!
チケット/
一般 前売3,200円 当日3,500円
ユース(25歳以下)・学生 前売2,200円 当日2,500円
高校生以下 1,000円(前売・当日とも)
【日時指定自由席】
※ユース、学生、高校生以下は当日要証明書
平成28年
7月15日(金)19:30
7月16日(土)14:00★/19:00
7月17日(日)11:00★/15:00
7月18日(月・祝)15:00
※受付開始/開演の40分前。開場/開演の30分前。
★終演後、アフタートークあり。
16日(土)14:00の回 水沼健(劇作家・演出家・俳優 壁ノ花
団/MONO)
17日(日)11:00の回 小暮宣雄(京都橘大学 現代ビジネス学部都市環境デザイン学科)
大阪を拠点に精力的な活動を続けているA級MissingLink。2014年に第58回岸田國士戯曲賞にノミネートされ、第21回OMS戯曲賞大賞を受賞した、土橋淳志の『或いは魂の止まり木』を上演。読売演劇大賞優秀演出家賞をはじめ、数々の演劇賞を受賞してきた実力派・竹内銃一郎が、この劇団の代表作を演出します。
A級MissingLinkは2012年「現代演劇レトロスペクティヴ」にて、竹内銃一郎初期の名作『悲惨な戦争』(2012年)を上演、その後、竹内が書き下ろした新作『Moon guitar』(2014年)を上演するなど、創作活動を通して交流を深めてきました。今回は竹内を演出に迎えて作品を創作することで、劇団の新境地を開きます。
17年前、とある事件をきっかけに父親が失踪した倉田家。一家を巡る過去とありえたかもしれない現実のパラレルワールドから、機能不全を起こす現代の家族を描いた秀作にご期待ください。
チケット/
一般 前売3,000円 当日3,300円
シニア 前売2,700円 当日3,000円
学生 前売1,500円 当日1,800円
ペア 5,000円(前売・予約のみ)
【日時指定・自由席】
※シニアは60歳以上
※シニア・学生は要証明書。
平成28年
8月3日(水) 19:00
※開場/開演の30分前。
中学生~60代までの歌好き、踊り好きが集まってお届けする名作ミュージカル
入場無料
【自由席】
※要入場ハガキ
平成28年
8月6日(土)14:00/19:00
8月7日(日)14:00
※受付開始・整理券発行/開演の40分前。開場/開演の30分前。
京都を拠点に活動する演劇ユニット、下鴨車窓。主宰の田辺剛は、人間の存在の不確かさや寄る辺なさを描き出す寓話性の強い作品で、高い評価を得ています。『旅行者』は、第14回OMS戯曲賞の佳作を受賞し、再演を繰り返してきた田辺の代表作。遠いふるさとを目指して旅する異邦人の姉妹の物語を通して「故郷」「家族」「法」などにまつわる普遍的な問題を描きます。
2010年には、韓国のウォンジュとソウルで翻訳上演されるなど、海外でも好評を博した本作。初演から10年、日本や世界の情勢が大きく変わる社会の中で、私たちが向き合うべきさまざまな問題を、今あらためて問い直します。
チケット/
一般 2,500円
ユース(25歳以下) 1,800円
ペア 4,300円
※ユースは要証明書。
【日時指定・自由席】
平成28年
8月26日(金)19:00
8月27日(土)14:00/19:00
8月28日(日)14:00
※当日券販売/開演60分前。
※開場/開演の30分前。
作家・演出家の鴻上尚史が、新進の俳優たちを集めて旗揚げした「虚構の劇団」。社会への閉塞感に風穴を開ける軽やかで疾走感あふれる鴻上作品と、それを全身で引き受ける若き俳優たちの熱気あふれるパフォーマンスで好評を博す彼らが、アイホールに初登場します!
今回は、80年代小劇場ブームで一世を風靡した劇団第三舞台によって上演され、鴻上の代表作の一つとなった『天使は瞳を閉じて』をお送りします。汚染された外部から“透明な壁”に守られながらも、その向こう側に出てみたいと願う人々を描いた群像劇。91年には、ロンドン、エディンバラなど英国公演も行われ、学生劇団を中心に長年、多くの劇団で上演され続けてきた不朽の名作をお見逃しなく。
チケット/
一般 4,800円(前売・当日とも)
学生割引チケット 3,000円
※学生割引チケットはチケットぴあのみ取扱い。おひとりさま1枚まで購入可。開演30分前から受付にて指定席券とお引換えいただきます。(要学生証提示)
※未就学児童のご入場はご遠慮ください。
【全席指定】
平成28年
11月18日(金)15:00/19:30
11月19日(土)13:00/17:30
※整理券配布/開演の90分前。
※開場/開演の30分前。
チケット/
前売4,000円 当日4,500円
【全席自由】
平成28年
9月2日(金)19:30
9月3日(土)15:00/19:30★
9月4日(日)15:00
※受付開始/開演の60分前。開場/開演の15分前。
★終演後、ポストパフォーマンストークあり。(出演:水沼健、金替康博、内田淳子)
演出家・劇作家・俳優の水沼健が代表を務める演劇ユニット、壁ノ花団。京都を拠点に活動し、第12回OMS戯曲賞大賞を受賞した『壁ノ花団』、第57回岸田國士戯曲賞の最終候補に選出された『ニューヘアスタイルイズグッド』など、水沼戯曲を中心にこれまで10作品を創作してきました。
11作目となる今回は原点に立ち返り、壁ノ花団を立ち上げるきっかけとなった「羊団」で取り組んだ松田正隆の二人芝居を、2000年の初演と同じ金替康博・内田淳子の出演により再演します。
=======================================
女は夫と二人で暮らしていたが、夫の同僚との不倫が原因で別れてしまい、その男と暮らすようになった。しかし二人の暮らしはうまくいかず、今は四国でスナックのホステスをしながら、女は一人アパートに住んでいる。
六年後、女のもとに別れた夫が現れた。とりとめのない世間話から夫が死期の迫った身であることを知るのだった。もしかしてそれは、過去・現在に失望し、えぐるような孤独感にさいなまれる毎日を過ごしている女がつくり出した妄想なのかもしれない。
ある夜、虚実混ぜ合わさった会話が延々と続くなか、降り続ける雨は、部屋を浸しながら男女のとめどない思いとともに激しさを増し・・・。
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チケット/
一般 前売3,000円 当日3,200円
25歳以下 前売2,300円 当日2,500円
※25歳以下は要証明書
※15歳未満のご入場はご遠慮ください。
【日時指定・全席自由】
9月21日・22日に提携公演として登場する劇団チョコレートケーキ『治天ノ君』の上演に先駆け、劇作を担当した古川健さんと俳優の西尾友樹さんに作品についてお話しいただきました。
古川:『治天ノ君』は2013年に下北沢の駅前劇場で初演した作品で、大正天皇・嘉仁(よしひと)を主人公に、皇太子時代の青年期からその死までを描いた一代記です。物語は大きく分けて、嘉仁が青年期に明治天皇との軋轢や孤独を経て、天皇として即位し自我を確立するまでの前半と、病に倒れて皇太子(のちの昭和天皇)を摂政に立てるまでの後半から成っています。“治天の君”とは中世の日本史用語で、院政期に天皇家の実権を握った上皇や法皇の呼び名です。この話には、明治・大正・昭和と三人の天皇が登場するのですが、大正・昭和時代にも、明治天皇が呪縛のように大きな影響力を与えるので、このタイトルを付けました。でも、主人公は大正天皇です。松本紀保さん演じる大正天皇妃―貞明皇后節子(さだこ)がストーリーテラーとなり、昭和時代から明治・大正を振り返るといった構造で、回想として語られます。
なぜ大正天皇を題材にしたのかというと、近代天皇制以降、今上天皇で4人目ですが、そのなかでも今の我々にとっていちばん印象が薄い存在だと思うからです。僕自身、遠眼鏡事件(国会で勅書を丸め、遠眼鏡にして議員席を見渡したとされる事件)や、ちょっと頭が弱かったのではないかという俗説しか知りませんでした。ところが、政治学者の原武史さんが書かれた『大正天皇』(朝日新聞社刊)を読んで、実はそうではなかったと知り、一般的なイメージとは違う大正天皇を主軸にした物語を書いてみたいと思いました。調べていくと、明治天皇のように神秘性を持っていることを理想の天皇像としたときに、大正天皇はそこから外れるような人間性だったという記録が残っています。例えば、皇太子時代、巡啓として全国各地を旅したときに気軽に国民に話しかけてしまったり、昔の同級生の家を突然訪問したり…。そういうエピソードを拾っていくと、とても魅力的な人間味溢れる人だと感じましたし、そういうことが知られていないのはもったいないと思いました。僕は歴史的な事件や人物を題材に作品を書いていますが、決して史実を忠実に再現したいのではありません。生身の人間らしさがふっと浮かびあがってくるエピソードがあれば積極的に取り入れていますが、基本的には創作ですし、描きたいのは、今の我々とは違う歴史状況のなかで、人間としてどう生きたか、どんな思いを持ち、どんな苦悩があったのかということです。「天皇」という存在は、戦後にこそ“象徴”となりましたが、戦前は“現人神(あらひとがみ)”だったわけです。そういう存在が、ひとりの人間として、立ったり座ったり、人と話をしたり、物事を感じて、悲しんだり喜んだりするさまを描き、それを演劇というナマの表現を使って、役者さんの肉体を通してお客様に届けたいと思っています。
もうひとつ、「戦前」という時代の流れを描きたいと思いました。我々は明治・大正・昭和前期を「戦前」と一括りでとらえてしまいがちですが、やっぱりそれぞれの時代の特徴があるわけです。明治天皇と昭和天皇に挟まれた大正天皇を取り上げることで、明治から大正、大正から昭和という時代の流れが描けるのではないかと考えました。また、原敬や大隈重信や牧野伸顕といった実在の政治家を登場させることで、各時代の天皇をとりまく政治家たちが、何を考え、どう時代を動かしていったのかを、わかりやすく板の上にのせたいとも思っています。
西尾:大正天皇を演じるんだという気負いはありません。どちらかというと、泣いて、笑って、怒って、身体を悪くしても天皇という位にしがみつこうとする、ひとりの人間を舞台上に引きずり出すんだという思いのほうが強いです。それは明治天皇と昭和天皇を演じる二人も同じです。もともと僕たちの劇団は、イメージで役を演じないということをすごく大事にしていて、目の前にいる人間と会話をし、シーンを重ねて、事件を重ねて、それが歴史に繋がっていくという創り方をしています。だから、皇室の話をするぞとか、タブーに切り込むぞというのではなく、丁寧に丁寧に人間のドラマにしていきたいです。ただ、お辞儀の仕方や手の組み方などの所作にはこだわっています。初演のときに、演出助手が皇室の作法やロイヤルマナーの本を探してきてくれたのですが、それを参考に毎日繰り返し稽古をして、そして、その所作にどこまで気持ちを載せていくか、思いをどれだけ滲み出していくかにトライしています。ちなみにその本には、周りへの気配りを偏らせないよう、意識の飛ばし方は360度ムラなくというのもあるんですけど…、それはさすがに会得できなかったです(笑)。
先日、平成天皇の生前退位のニュースがありましたが、この物語でも天皇を「やめる」「やめない」「やめろ」「やめるな」みたいな話が繰り広げられています。天皇って、文化や平和の象徴であって、かつ国の威信の象徴でもありますよね。だから「やめます」といって簡単にやめられるものでもない。物語の後半、嘉仁が髄膜炎という重い病気を患い、肢体不自由になって言語も危うくなり、記憶も飛び飛びになっていきます。それでも天皇という位にこだわる姿を演じてみて、きっと苦しんでいらっしゃったのだろうなと思います。
古川:史実として、大正天皇は晩年、皇太子(のちの昭和天皇)を摂政に立て、実権をすべて譲って引退します。ただ、そこに大正天皇の意思は無かったのではないかという学説があり、今回はそれを参考にしました。そうした葛藤を描くことで、彼の「天皇」という存在に対する思いや、運命に対してどう生きたのかという生き様が浮かび上がってくるのではないかと思っています。
西尾:病気の症状が、大正天皇自身に実際どのように出たのかはわかりません。だから、病気のことを調べ、こういう症状が出たら身体の半分はこうなる、歩き方はこうなる、喋り方はこのぐらい不自由になるというのをなるべくリアルにやりました。カタチを細かく決めて、不自由になってもここまでは立っていられる、座っていられる、歌うことができるという状態を、今回も嘘つくことなくやりたいと思っています。
古川:僕は、西尾くんの俳優としていちばん好きなところは再現性とこだわりです。キャスティングは演出の日澤に一任しているのですが、書いているときから大正天皇は彼にやってもらいたいと思っていました。病んでからの身体的な表現も西尾くんならごまかすことなく真正面からやってくれるだろうと思いましたし、逆に、青年期の颯爽としたところとの演じ分けも、彼なら信頼して託せると思いました。
西尾:僕自身は芸の幅が広いわけではないので、素直に相手役とどう繋がっていくのかを考えています。正直、最初に台本を読んだとき、どういう物語なのか掴みあぐねました。皇室の話だから、事件も起きないし、犯人もいない。でも、稽古をしていくと、この人のことを慕っているからこういう会話をするんだとか、怒られているけどこれは愛なんだなとか、そういう関係性がみえてきました。ただ、役者が立ち上げないとみえてこない関係性もあって…、難しい本だと思います。例えば、登場する政治家は本音を言わないから、そういう人間が大正天皇の周りを固めると、本当に天皇のことを慕ってくれているのか疑念が湧くんです。そういうところは古川さんに、政治家も思惑があるから天皇の前でそう発言するんだと教えていただき、繋がるように細かいところは埋めていきました。
古川:再演にあたり、改稿しようと読み直したのですが、ここを変えるとあそこも変えなきゃいけないとなってしまって…、結局このバランスを保ったままのほうがいいと判断し、初演からほぼ手を加えずに、あとは演出に委ねています。僕はもともと、長く書いてしまうタイプでして、この作品の初稿もそのまま上演すると3時間半ぐらいあったんです。初演のときは、稽古場でそれを三分の一ほど切ってもらい、2時間ぐらいになりました。カットしたり残したりする作業は僕が作家としてやるよりも、演出家が現場をみながら塩梅をとったほうが絶対によくなるだろうと思い、日澤に任せました。だから上演されたものをみると、僕の作品ではあるんですが、稽古場で演出家と現場の作業を経ていますので、僕一人だけのものとは言い難くもあります(笑)。
西尾:日澤さんの演出は、台本を切ることは情報量を減らすことではない、切った部分は役者が表現してくれという考えなので、初演でもカットした部分は役作りに活かしました。今回も、演出は、古川さんが初演から変えないと言った時点で、それでいくというスタンスをとったので、大きな変更はないです。ただ、初演よりも人間関係の見つめ方をもっともっときつく、煮詰まった作品にしようとは言っています。
古川:大正天皇と皇后節子の夫婦愛もこの物語の柱の一つです。今回も皇后節子を松本紀保さんにお願いしたのですが、本当に、皇室の方にしかみえないような高貴さがあります。そこはぜひとも劇場でみていただきたいです。
西尾:貞明皇后節子について書かれた本に、大正天皇の記述があるんです。例えば結婚式のときのエピソードで、緊張している節子のところに嘉仁が現れて、「すごく退屈だね、これあと何日続くんだろう」と話しかけてきて、それで節子さんの気持ちがすごく楽になったとか。紀保さんと、「こういう関係性、面白いですね」という話をしました。身体の悪い天皇と寄り添っている妻というより、そういう小さなエピソードを拾って拾ってつなぎ合わせて膨らませて、皇族というのではなく、どこにでもいる夫婦の姿をつくれたらと思っています。
古川:劇団チョコレートケーキは、俳優の近藤芳正さんのユニット「バンダ・ラ・コンチャン」と合同公演を今年1月に富田林市のすばるホールで行ったのですが、劇団単独での関西公演は今回が初めてです。僕たちは駒澤大学の劇研仲間が母体となって2000年に旗揚げした劇団です。旗揚げ当初は僕も演出の日澤も役者をしていました。ところが座付きの作・演出家がやめてしまい、誰かが書かなくちゃいけない状況になり、仕方なく僕が書くことになりました。最初はオムニバスの現代口語劇や、宮沢賢治をモチーフにしたものを書いていたんですが、もともとそういう状況で書き始めたので、どちらかというと書くのは好きじゃない(笑)。それで、自分の好きな歴史を題材にしたら、この苦しい作業が少しは楽になるんじゃないだろうかと思い、浅間山荘事件をモチーフにした作品を書いたところ、仲間内の評価もよくて、お客様も喜んでくださったので、じゃあこの路線でやらしてもらおうと今の作風になりました。ちなみに一度だけ演出もやったのですが全然うまくいかなくて…。それで見るに見かねた日澤が名乗り出てくれて、2010年ごろから作・演出を分けた今のスタイルに落ち着きました。劇団員は現在、俳優3名、作家、演出家、制作の計6名。良く言えば少数精鋭、悪く言えば零細、非常にミニマムな劇団です。
西尾:僕は大阪府出身で、大学進学を機に東京に出ました。何作品か客演として出させていただいたのち、劇団員になりました。僕たち、今でも諸先輩方から劇団名を変えたらとよく言われるんです。甘ったるい劇団名なのに、ヒトラーとかサラエボ事件を取り扱うなど、作品の内容がかなり尖っているからでしょうね。
古川:劇団名には、誰からも好かれるような劇団でありたいという願いが込められているんです。チョコレートケーキを嫌いな人ってあまりいないですよね。甘いものが苦手な僕も、チョコレートケーキだけはおいしく食べることができるので(笑)。
古川:ありがたいことに、『治天ノ君』を再演してほしいという声をいただき、僕たちもどこかのタイミングでやりたいと思っていました。今、トム・プロジェクトという事務所に劇団ごと所属しておりまして、力を貸していただき今回のような大規模なツアーになりました。演劇をやっている以上は、全国各地でいろんなお客様に出会いたいですし、精一杯良質な演劇をつくり、できる限りいろんな場所で公演して演劇という表現を知ってもらうことが、我々が“演劇”にできる貢献だと思っています。今回はその第一歩なので、ものすごく楽しみです。
ロシア公演は、昨年亡くなられた劇評家の村井健さんがきっかけです。日露演劇会議などを通して日本とロシアの演劇交流に尽力された方で、『熱狂』を観にきてくださって以来、すごく気に入ってくださいまして、向こうでも僕たちの劇団のことを話題にしてくださっていたようです。それで、先方から追悼公演のようなかたちで来てほしいとお声をかけていただきまして。ただ、うちの劇団単独では渡航費等は出せなくて…。それで、トム・プロジェクトさんと相談し、助成金をいただき、日露演劇会議の方にコーディネートをお願いしまして、オムスクも含めロシア3都市公演が実現しました。
西尾:題材が天皇だったので、僕たちもデリケートになっていたんですけど、初演のとき、東京ではすんなりと受け入れられたんです。この物語は、天皇の話というより天皇“家”の話で、家族の物語という側面も多いのですが、そもそも皇室を扱うことについて、他地域では褒められるのか怒られるのか…。実は昔、地方公演で上演中にヤジをとばされた経験があって。ただ、賛同だけでなく、手痛いものも含めて、いろんな反応を楽しみにしていますし、何を言ってくれてもいい、石投げてくれてもいいというぐらい強度のあるものを僕たちも作らないといけないと思っています。その観客の受取り方も含めて演劇という文化なんだといえるような作品にしたいです。
古川:演劇は、TVや映画と比べるといい意味で題材を自由に選べますし、それが小劇場のメリットだと思います。何かに囚われて天皇について書けないのではなく、むしろそのタブーに踏み込むことで、面白いお芝居がつくれたら、それはすごいことなんじゃないかと思っています。やっている側はこわごわですけど(笑)。今回、題材はチャレンジしましたが、話の核にある感情は、親子の愛だったり夫婦の愛だったり、どこにでも転がっているような、ありきたりな、でもとても大事なことであったりします。だから、題材を超えたところで、そういったことへの共感を、それぞれの公演地で―それはロシアでも(笑)―、勝ち取っていけたらと思っています。
【提携公演】
劇団チョコレートケーキ
第27回公演
『治天ノ君』
作:古川健 演出:日澤雄介
平成28年
9月21日(水)19:00
9月22日(木・祝)14:00
<公演詳細>
平成28年
9月15日(木)19:00
9月16日(金)19:00
9月17日(土)14:00/19:00
9月18日(日)14:00★
9月19日(月・祝)14:00
※受付開始/開演の60分前。開場/開演の30分前。
★終演後、シアタートークあり。
シアタートーク出演者 生田萬、蟷螂襲(PM/飛ぶ教室)、岩崎正裕(劇団太陽族)、 高橋恵(虚空旅団) |
時代を画した現代演劇作品を、関西を中心に活躍する演劇人によって上演する「現代演劇レトロスペクティヴ」。今回は<特別企画>として、80年代小劇場ブームを牽引した生田萬がアイホールとタッグを組み、自身の作品『夜の子供2 やさしいおじさん』の新演出に挑みます! バブル崩壊期に書かれ、ニジッセイキの陰画ともいえる静謐な絶望感を湛えた、現実と空想が入り混じるメタシアトリカルな世界がいま、蘇ります。
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「この劇は、追憶の世界である。
ただし、この劇にあっては、追憶はマンガと同義語である。追憶もマンガも同じように現実的ではないから、というのではない。ここでいう追憶とは、現実の意識にともなっていつも新しく生まれかわるようなものであり、それは肌身離さず持ち歩けるポケット・サイズのファンタズムなのである」
―『夜の子供2』(白水社)まえがきより
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世紀末の大晦日、ひとりの少女マンガ家がニジッセイキ最後のマンガを描いている。彼女によって追憶されるのは、奇しくも≪東京オリンピック≫を目前に控えた夏の日のある出来事だった・・・。
※虚空文庫にて戯曲公開中【コチラ】 観劇前に是非、ご確認ください |
チケット/
一般 前売3,000円 当日3,500円
学生 前売2,500円 当日3,000円
【日時指定・整理番号付自由席】
※入場は、前売券(事前精算)→前売予約券(当日精算)→当日券の順になります。(当日精算の方は、来場順でご案内いたします。)
※未就学児童のご入場はご遠慮ください。
主催/公益財団法人伊丹市文化振興財団・伊丹市
企画製作/伊丹市立演劇ホール
平成28年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業
これまでの現代演劇レトロスペクティヴ
平成27年度 | PM/飛ぶ教室『とりあえず、ボレロ』 |
平成26年度 | sunday『友達』 壁ノ花団『そよそよ族の叛乱』/td> |
平成25年度 | 桃園会『少女仮面』 焚火の事務所『幼児たちの後の祭り』 劇団太陽族『血は立ったまま眠っている』 |
平成24年度 | <北村想の座標/現在> 『この恋や思いきるべきさくらんぼ』 AI・HALL+DIVE共同製作『オダサク、わが友』 |
平成23年度 | 下鴨車窓『小町風伝』 ニットキャップシアター『さらば箱舟』 A級MissingLink『悲惨な戦争』 |
平成22年度 | 劇団Ugly duckling『ゲゲゲのげ』 遊劇体『縄文人にあいういう』 売込隊ビームプロデュース『アイスクリームマン』 |
平成21年度 | 虚空旅団『学習図鑑』 極東退屈道場+水の会『家、世の果ての……』 空の驛舎『エリアンの手記』 |